Headrok出版"原盤制作"企画について

「iNovel/山川健一作品集」が刊行中です

株式会社ヘッドロック
代表取締役・長吉秀夫

  これまでにも株式会社ヘッドロックでは、山川健一の単行本、雑誌連載、講演会、ラジオ番組などをプロデュースしてきました。しかし、これまでの"プロデュース"という言葉が指し示す範 囲を具体的に述べるならば、"編集"ないしは"編集協力"といった領域に止まっていました。今回は、"編集"の領域からさらに一歩踏み込み、音楽制作で言うところの"原盤制作"を行っていこうと考えています。単行本における"原盤制作"は、現在のところもちろん一般的ではなく、 本格的にこうした業務に乗り出すのは弊社が最初ではないかと思われます。また、この企画は、いわゆる自費出版でもありません。具体的に述べるならば、単行本制作に関するすべてのコストを負担し、既成の出版社の流通経路を通し著作物を全国書店に流通させるということです。
 ご承知の通り、山川健一は1977年に『鏡の中のガラスの船』で第20回群像新人賞を受賞してデビューして以来、文学のみならず、ロックやオートバイや自動車などにも関心を持ちながら、独自の活動を続けてきた作家です。WebMagazine"I'M HERE"の編集長としても知られ、著書の数は、文庫まで含めれば100冊に及びます。
 しかしながら、読者の世代交代が進んでいるにもかかわらず、とりわけ初期の作品は書店で購入することができないという状況が続いていました。当初は一部文庫の再々刊、CD-ROMによるデジタル化などで対応していたのですですが、若い読者層からは作品集を望む声が数多くあがっていました。これは、ベストセラー『マッキントッシュ・ハイ』(幻冬舎刊)など、デジタルを素材にした作品によって山川を知った新しい読者層が増えているためと思われます。
 「iNovel/山川健一作品集」の刊行は、当初複数の既存出版社からジャンル別に刊行する予定で話をすすめ、"BE HAPPY!"で「読みたい作品のアンケート」を募集したところ、1000を超える回答が寄せられ、その一部はホームページにアップされていうのはご存知の通りです。
 こうした状況を背景に、「作品をテーマ別に分散することなく弊社で一括して刊行し、息の長い本にしたい」との方針を山川に伝えたところ、長年の関係から本人の快諾を得ることができました。
 読者の皆さんにご協力いただいたアンケートをもとに、山川健一本人と話し合うなかから、作品のラインナップを考えてみました。
 デジタルによる新メディアが、続々と出現している昨今、最も古い媒体である書籍が、最も新しいメディアとして展開してゆけば痛快だな、と思っております。

E-Mail : naga@imhere.com

Copyright (C) 1996-1999. Kenichi YAMAKAWA. All Rights Reserved.