■ バーチャルの世界とMacintosh ■
山川:個人的な話なんだけどね、1995年にMacに出逢って、それからインターネットというものに出逢って、自分がすごく変わった。この、『Nouvelle Vague』の1曲めの『Crisis Game』は、これは俺に向けたアンチテーゼだなって思って反省したんだけどさ。確かにここで語られてるように、いわゆるバーチャルなリアリティというものに本当にドラッグにはまるようにハマってしまって。
高見沢:山川さんの中ではバーチャルなんですかね、小説というのは。
山川:小説そのものがバーチャルみたいなものだから。
高見沢:僕らは逆にライブが全然違うじゃないですか。バーチャルの方向にいけばいくほど、ライブに固執できるんですね。
仮想現実と現実との差が振り子のようにどんどんどんどん広がっていくんですね。バーチャルにのめり込むと、逆にライブにいくときに、ものすごく振幅があるんですよ。振り子の真ん中で物ごとを考えられるので、僕は逆にWEBにハマってっちゃったんですよね。
山川:それは健全だね、すごく。
高見沢:この“あいだ”の中で考えられることが音楽に結びつけられる。だからやるだけやっちまぇって思って自分のT-Com(http://www.takamizawa.com/)も苦労したんですけどね。
山川:あのFlashはすごいね。
高見沢:Flashの嵐ですけどね。軽く動くし、ストリーミングもできますし。Mac上でも動くじゃないですか。
山川:takamizawa.comの中の「Rockdom」というのは、俺、前に「RockCity」という連載を「MacUser」って雑誌で1年間やって、同じような発想でおもしろいなって思った。なんか似てるのかもしれないね、俺達。
高見沢:そうですね。
山川:俺はあれをCD-ROMでずっとやってたんだけど。クリックするとストリートに出て、教会があって、そこで歌われてるのはゴスペルで。そこを曲がると誰かがいて…というような内容なんだ。俺はそれをCD-ROMでやったんだけど、Webでやる方法がみつからなくてさ。
高見沢:Flashがないとつらかったですね。
山川:ミュージシャンって、ロン・ウッドとか絵がうまい人多いけどさ。高見沢さんもうまいよね。
高見沢:いやいや、そんなことないですけどね。僕のはヘタウマですからね。最近、マウス使わなくなっちゃって、指で書いてるんですよ。
山川:トラックバッドで書いてんの?
高見沢:ちょうどピックを持たないギタリストみたいなね。建物とかはね、スタッフがイラストレーターで書いてるんですよ。キャラクターは自分でPowerBook550で書いてたんですけどね、とうとう壊れちゃいましたね。
山川:マッキントッシュ歴は相当、長いんだよね。
高見沢:音楽で使ってたのが最初ですけどね。それからNIFTY-serveですか、昔はパソコン通信ですね。ロンドンでレコーディングしてたときに、デザイナーと歌詞のやりとりをしてそれで覚えたんですよ。当時FAXだと1枚3000円くらいして、それが通信だったらロンドンの市内通話だけで送れますからね。これでハマっちゃったんですよね。
山川:Mac何台買ったの?
高見沢:最初、Centris買って。一応、プライベートスタジオではPerformaを使ってます。PowerBook550、ColorClassic、iMac、PowerBookG3、あと何かあったかな…。あとWindows系の富士通のFM-Vのデスクトップをデータベースで使ってますね、今でも。親指シフト系のやつを。
山川:俺もね、高見沢さんよりはずいぶん遅れちゃったんだけど、よく40歳すぎてからオートバイに乗る人いるじゃん。そうすると、昔からオートバイに乗ってる僕らからみると、狂ったようにオートバイにのめりこむじゃない。すぐに限定解除してハーレーに乗ったりして。そういうのを、「ダセーなこいつ」って見てるんだけど、コンピュータに関してはまさにそうで。
高見沢:山川さん、ずっとやってる印象ありますけどね。
山川:それが1995年からだから、最近なんだよね。
高見沢:そんな風に見えない。
山川:でも今、20台以上あるんだよ。
高見沢:すごい、負けた(笑)。20台はすごいなあ。